C級SEPPのブレッドボードテスト@3.5MHz
2W級のC級SEPPアンプのソルダーレスブレッドボードテストを行いましたので,その結果をまとめてみました.デバイスは{TTC015B, TTA008B},{2SC2120×2, 2SA950×2},{2SC2655, 2SA1050}です.2SC2120と2SA950は東芝のオリジナル,2SC2655と2SA1050はUTCのセカンドソースになります.
使用したソルダーレスブレッドボードはEIC-801(1654048010) ,周波数は3.5MHz,電源電圧は12.0Vです.ソルダーレスブレッドボードは内部電極間の寄生容量が大きいので,以下の結果は基板実装時と異なることに注意してご覧ください.
回路図です.TTC015B/TTA008Bで描いていますが,トランジスタは差替えて試験しています.
出力電圧,利得,コレクタ効率(基本波出力/直流入力)です:
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| TTC015B / TTA008B | 2SC2120×2 / 2SA950×2 | 2SC2655 / 2SA1050 |
いずれも23dBm(200mW)入力で2W級の出力が得られていますが,23dBm入力時の出力とコレクタ効率は{2SC2120×2, 2SA950×2}が最も良好です.
基本波,第2高調波,第3高調波の特性です:
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| TTC015B / TTA008B | 2SC2120×2 / 2SA950×2 | 2SC2655 / 2SA1050 |
プッシュプルの特徴である偶数次高調波の抑圧は見えています.
ですが,{2SC2120×2, 2SA950×2}では入力20dBm以上では第2高調波と第3高調波のレベルがあまり変わりません.第2高調波は約–18dBcですので,LPFで30dB以上落とす必要があります.少し入力を絞って21dBm入力にすれば(出力は2W得られている),第2高調波は–26dBcとなりますので5次LPFですみそうです.
23dBm入力時のデータを表にしてみました:
| デバイス | 基本波出力 / W | コレクタ電流 / mA | コレクタ効率 / % | トランジスタあたりの損失 / W |
| TTC015B / TTA008B | 1.90 | 278.4 | 56.9 | 0.72 |
| 2SC2120×2 / 2SA950×2 | 2.52 | 322.1 | 65.1 | 0.38 |
| 2SC2655 / 2SA1050 | 2.11 | 307.3 | 57.3 | 0.79 |
{TTC015B, TTA008B}は他のデバイスに比べると少し利得が小さめですが,十分2W出力を得ることができると見てよいでしょう.最大コレクタ損失は1.5Wですので,熱的にも十分余裕があり放熱器なしでも周囲温度80℃までは使えそうです.
{2SC2120×2, 2SA950×2}が出力,効率の点で優れています.最大コレクタ損失は600mWですから,データシートからは周囲温度70℃までは使えます.
{2SC2655, 2SA1050}は2W出力ができるのですが,最大コレクタ損失0.9Wに対してあまり余裕がありません.パッケージがTO-92Lなので適当な放熱器を見つけるのが難しそうです.
この結果からすると,{2SC2120×2, 2SA950×2}が出力,効率の点で良さそうに思えます.秋月でセカンドソース品が20個150円という値段ですから,10MHz程度までの2W級CW送信機の選択肢になりそうですね.ですが,高調波の抑圧はしっかり行う必要があります.次点は{TTC015B, TTA008B}になります.
AR de JH5ESM VA






