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10F222 + 3bit R-2R DACによる正弦波サイドトーン発振回路

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45円のPIC10F222-I/Pを使った正弦波サイドトーン発振回路を検討してみました.出力に使えるGPIOは3本しかありませんので,3bitです. 回路図 回路図です.GP2〜GP0の3bitで正弦波データを出力してR-2R DACを通し,遮断周波数800Hzの2次LPFで正弦波を復元するものです.LPF先頭の抵抗は,設計上の値は36kΩですが,DACの出力インピーダンスが10kΩありますので,これを差し引いて27kΩとしました.ブレッドボード試作では,出力段の1μFと10kΩ半固定抵抗を省略しています. ソースコード(ライセンス: CC BY-NC-SA 4.0 International )は以下のとおりです: /*  * File:   sidetone222.c  * Author: JH5ESM, Cosy MUTO  * License: CC BY-NC-SA 4.0 International  * Copyright (c) 2025, Cosy MUTO (aka JH5ESM)  *  */ // PIC10F222 Configuration Bit Settings // 'C' source line config statements // CONFIG #pragma config IOSCFS = 4MHZ    // Internal Oscillator Frequency Select bit (4 MHz) #pragma config MCPU = ON        // Master Clear Pull-up Enable bit (Pull-up enabled) #pragma config WDTE = OFF       // Watchdog Timer Enable bit (WDT disabled) #pragma config CP = OFF         // Code prot...

PICマイコン(12F509)にR-2R DACを外付けしたサイドトーン発振回路

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Initial release: 26 Jan. 2025 Revised: 27 Jan. 2027 昨日 12F1571の内蔵DACを利用したサイドトーン発振回路 を記事にしましたが,入出力レールtoレールのOPアンプが必要でその分コストがかかります.この記事ではDACを内蔵しない旧式のPICマイコンで正弦波サイドトーン発振回路を作ってみることにします.DAコンバータは外付けのR-2R抵抗ラダーで構成し,キャパシタ1個を付加してLPFも構成することにします. 部品箱にはPIC12F509-I/Pがありましたので,GP3を除いたGPIO 5bit分(GP5/4/2/1/0)を使うことにしました. テスト回路とブレッドボード試作状況(LPF用キャパシタ未実装:ブレッドボード外に置いている)です.R-2Rは10kΩ/20kオームを使いました.LPFはR-2Rの出力インピーダンス(10kΩになります)と0.018μFとで構成します.この定数で遮断周波数は885Hzになります. プログラムのソースコードです(ライセンスは CC BY-NC-SA 4.0 International ): /*  * File:   sidetone509.c  * Author: JH5ESM, Cosy MUTO  * CC BY-NC-SA 4.0 International  * https://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/4.0/  *  * Created on 2025/01/26, 9:37  */ // PIC12F509 Configuration Bit Settings   // 'C' source line config statements   // CONFIG #pragma config OSC = IntRC      // Oscillator Selection bits (internal RC oscillator) #pragma config WDT = OFF      ...

PICマイコンのDACを使ったサイドトーン発振回路

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Initial release : 25 Jan. 2025 Update : 26 Jan. 2025 CWトランシーバ(送信機)の付属回路にサイドトーン発振回路があります.キーイング操作に合わせて低周波発振器を動作させ,音声出力からキーイングのモニタをするためのものです(こんなことは言わなくてもここを見に来る人ならご存知のはずですが). 古典的には移相発振回路やTwin-T発振回路,ウィーンブリッジ発振回路等が用いられていましたが,これをマイコンで作ってしまおうというのがこの記事の主題です. 最近のPICマイコンにはDAC(DA変換)がありますので,正弦波のテーブルを読み出してDACに出力してやれば簡単に正弦波信号を得ることができます.DDSの超簡易版といったところでしょうか. テスト回路です.PICマイコンには12F1571を使いました.PICのDACモジュールはDA用の抵抗が出力端子にむき出しで出ていますので,出力はOPアンプのバッファで受ける必要があります.バッファ後段に1次LPFを挿入して階段状の波形を平滑化しています.12F1571のDACは5bitですし計測用信号源でもありませんので, 正弦波テーブルは16点で作成 しました(リンクは正弦波テーブルのスプレッドシート:操作する場合はダウンロードしてお使い下さい). テスト回路 プログラムの主要部は次のとおりです(2025.01.26アップデート): unsigned char wave[] = {16, 22, 27, 30, 31, 30, 27, 22, 16, 10, 5, 2, 1, 2, 5, 10}; int i = 0; int main(void) {    while(1)     {         if(RA5){             DACCON1 = 16;             i = 0;   ...

過去に作ったもの:18.1MHz 1W CW送信機 18T135pp “AinSebaa” (2007)

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18.1MHzスポットの1W CW送信機です.終段はBD135をC級プッシュプルで使用しています.出力LPFは3次高調波に対するトラップを入れています(第2高調波はプッシュプルなのでもともと小さいため). 受信系はクリコンで8.1MHzにダウンコンバートして,短波ラジオを使用する方式にしています.実際の運用では,当時一世を風靡した「愛好者3号」を使用しました. ニックネームの“AinSebaa”は,使用したBD135を製造したSTマイクロエレクトロニクスの拠点名からとりました. 回路図 実装状況:ケースはYM-130.006Pでは0.5W出力. 終段とLPF